2007年08月21日

一年を振り返る

Judge Business School

ここ一週間ほどは粛々とIP(卒論)を書き上げる日々が続いてましたがそれも今日でやっと終了。後は指導教官にOKをもらって製本(といっても簡単なバインディングですが)して提出して終了。そんなわけで、MBA関連の記事もこれで最後となりそうですので、卒業より一足早いですが、このブログもこの記事をもっておしまいとしたいと思います。

さて、この一年はどうであったか。様々なtake awayがあったので一言で表すのははっきり言って不可能ですが、自分にとっては何よりも「視野が広がった」というのが一番良かった点でしょうか。広い視野を持つことはどんな場面であれ、物事を偏りなく多面的に見ることが出来るようになり、またより客観的で正確な判断を下せるようになるという意味で昔から重要なことと考えているものの一つですが、それを存分に満たしてくれたという意味で非常に満足いくものがありました。例えばビジネス面の知識という意味で言えば、授業を受けていて、「これをあのとき知っていたら絶対違う立ち振る舞いをしていただろうに」と前職でのことを思い出してみたことが多々ありましたし、それまで全く興味がなかった分野に目覚めてみたりと様々な今後に向けてのきっかけを作ってくれました。またクラスメートからも数多くのことを学びました。皆優秀なクラスメートばかりで誰もが前職ではout performerと言われてた人たち。誰もが必ず何かキラリと光るスキルを持ち合わせており、グループワークではそれを存分に発揮させていました。全ての面において完璧という100% Role Model的存在はさすがになかなかいませんが、リーダーシップスキルであったり、実行力であったり、ソーシャルスキルであったり、ファイナンス等のハードスキルであったり、「ここは見習うべきだな」、「ここは参考になるな」、あるいは単純に「すごい!」という部分的Role Modelには沢山出会った気がします。そんな彼らと仕事をすることで自分を見つめ直す非常によい機会にもなりました。チームの中で自分はどういう存在でいるのが一番良いのか、どういう事が得意でどういう事が苦手か、など、今まで仕事してる時は考えもしなかったことについて深く考え、気づかされたのは今後にとって非常にプラスになった気がします。自分を知るというのは簡単ではありませんが、それが出来たらそれほど強いことはないような気がします。苦手な部分については直せるものであれば改善できますし、そうでなければそれをカバーするように事前に手を打ったり、その部分に強い人の力を借りたり、と策を練ることが出来るからです。「苦手そのものは悪でなく、苦手であることを知らないということの方が悪」と言えるでしょう。このように、いろんな意味で視野を広げる場を与えてくれ、今後に向けての良い「きっかけ」を作ってくれた貴重な場が自分にとってのMBAだったような気がします。

たかが一年コースに参加しただけでははっきり言って何も変わりません。どの授業も表層部分をなぞるようにものすごいスピードで過ぎていきますし、何かハードスキルが身についたと言い切れるものは少ないからです。むしろ知識を得たいだけなら専門書をじっくり読んだ方がよほど深く学べるでしょう。ただ様々な経験による視野の広がりによって意識は確実に大きく変わったと自覚できます。この意識の変革は今後の行動を大きく変えることとなると思います。故に、ここで築いたまだ地盤の緩いベースを、これからどれだけ今後の仕事での経験を絡ませ自分のソリッドな力に替えていくかがMBAを本当に活かせるかどうかの分かれ目になるような気がします。「きっかけ」と上でも表現したのはそのためでもあります。いろんな意味で「これから」だと思います。

ケンブリッジ大学というコンテクストで言えば、たった100人強というアットホームで居心地が良く、国連顔負けの国際性豊かなクラス環境、MBA以外のアカデミア達と接して自分にとって全く未知の世界の話を聞けたということ、たまにタキシードにガウンを着て、ワインボトル片手にフォーマルディナーに参加して古くからの伝統に触れたり、と「ここにして本当に良かった!」と心から思える瞬間がいくつもありました。ここを「母校」と今後呼べることは大きな誇りとなりそうです。また場所に関しても、これまで幾度も紹介してきましたが、ケム川をはじめ緑あふれる落ち着いた環境は申し分ありません。

Change of industry, change of job roleなど、キャリアチェンジを目指してのMBA取得、ある意味人生の分岐点に建つことになるという意味でこのブログもcrossroadsと名付けていましたが、予想以上にかけがえのない経験をさせてくれた、他に類を見ない最高のcrossroadsだった気がします。Cambridge MBAのキャッチフレーズ"One year that will last you a lifetime"は単なる謳い文句ではありません。Factです。これを読んでくださっている方でヨーロッパでMBAを目指そうと考えておられる方がおりましたら、それだけはお伝えしたいと思います。


まだまだ想いは色々とありますが、ざっと振り返ってこんなところでしょうか。というわけでこのブログもおしまい。一端筆を置きたいと思います。今までご愛読ありがとうございました!


- 終 -
posted by kensuke at 08:24| Comment(8) | TrackBack(0) | MBA | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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